ブレッドボードラジオLM555

LM555・ラジオ用スリープタイマー

 (2006年7月10日)

 LM555で長時間のタイマーを作ろうとしても、15分くらいが限度だと思います。ところが、Model Railroad & Misc.Electronics というサイトに、「5番ピンと電源プラスの間に1.8kΩの抵抗をつなぐとタイマー時間が2倍に延びる」という記述がありました。
 そこで、下の第1図のような回路を組んでR5をいろいろ変えてみて、タイマー時間がどう変化するか調べました。結果は図右の表の通りで、R5を小さくするほどタイマー時間が長くなることがわかりました。

第1図

 R5がない場合(C2を通してGNDにつながるだけのとき)、5番端子の電圧はICの動作に関係なく4.1Vになります。これは電源電圧の2⁄3で、タイマー時間が終了する瞬間の6番端子の電圧(スレッショルド電圧)と同じです。一方、5番に抵抗をつなぐと端子電圧が高くなります。ということはスレッショルド電圧も高くなって、充電が完了するまでの時間が延びた結果、タイマー時間が長くなったのではないかと考えています。なお、R5には0.4mA前後の電流が流れるので、その分ICの消費電流が増えます。
 便利な機能だと思うのですが、これを応用した製作例をほとんど見かけません。何かほかに問題があるのでしょうか。

第2図

 次に、長時間タイマーとしての実用性を探るため、R2=4.7MΩ、C1=100μFにしてタイマー時間を計測してみました。前と同じ回路ではタイマー時間が来るまでずっとLEDとにらめっこしてなきゃならないので、第2図のように、タイマー動作中はLEDが点灯、時間が来るとブザーが鳴って知らせる回路にしました。
 結果は、R5を1.5kΩにしたとき、タイマー時間が約25分になりました。

第3図

 第3図は、第2図の回路をラジオのスリープタイマーに応用したものです。IC出力に3V電源のトランジスタラジオをつなぎました。ラジオの電源電圧に合わせるため、ICの電源電圧を5Vにし、さらにIC出力とラジオの間にダイオードを入れました。負荷電流20mA(普通の音量でラジオを聞いている状態)のとき、ICの出力電圧は2.9Vです。
 結果は、ちゃんと25分後にラジオがオフになりました。タイマー時間中のラジオの動作は正常で、ノイズなどが混入することもありませんでした。なお、スタンバイ時の消費電流は3.4mAです。

第4図

 第4図は3Vで動作するLMC555を用いた回路です。IC出力にパワートランジスタをつなぎ、トランジスタのコレクタにラジオをつなぎます。トランジスタのコレクタ〜エミッタ間の電圧降下はわずかなので、ラジオには電源電圧(3V)がほぼそのままかかります。これならラジオ用のACアダプタを活用できそうです。
 タイマー時間は前と同じ25分、スタンバイ時の消費電流は約0.1mAとわずかです。
 ブレッドボード上の配線図と写真を下に掲げます。

実体図4 写真4

第5図

 第5図はLMC555を2個用いてタイマー時間を2倍にする試みです。IC1のタイマー時間が終了すると同時に、前項で実験したオートトリガによってIC2のタイマーがスタートしますので、ラジオは第4図の回路の2倍の時間(50分)鳴り続けます。IC1からIC2に切り替わる瞬間にノイズが出るかと思いましたが、実際にやってみると、どこで切り替わったかわからないくらいスムーズでした。
 IC1は電源オンと同時にタイマーがスタートする回路になっていますが、押しボタンスイッチによるトリガはうまくいかなかったのでこのようにしています。押しボタンスイッチにすると、電源オンと同時にIC2のタイマーがスタートし、半分の時間(25分)でストップしてスタンバイ状態になります。そのあとであれば、押しボタンスイッチでも正常にトリガをかけることができます。
 この回路のブレッドボード上の配線図と試作写真を下に示します。ここではLMC555を2個用いましたが、最初から2個入ったIC(LM556のC-MOS版)も確かあったはずです。

実体図5 写真5