ブレッドボードラジオゲルマラジオ

高一コイルを使ったゲルマラジオ

 2本組の高一コイルと2連エアバリコンを使って複同調のゲルマラジオを作りました。ついでに検波ダイオードも2本使って倍電圧検波にしました。木の台とターミナルは前項「並四コイルを使ったゲルマラジオ」のものを再利用しています。

 写真1

 回路図

 回路は上図の通りです。L1は「トリオ高一コイル」のアンテナコイル、L2は同検波コイルです。VC1とVC2はアルプスの2連バリコン(型番不明)で、最大容量は430pFです。C1は二つの同調回路の結合度を調節するためのものです。C1が小さいほど選択度は良くなりますが、音は小さくなります。検波ダイオードD1,D2は中古のゲルマニウムダイオードを用いました。2個で半波整流型の倍電圧検波回路を組んでいます。C2とC3の値は適当に決めたものを使っていますが、本来は前後の回路のインピーダンスによって最適値があるはずです。放送を聞きながら調整すると良いかもしれません。

 A1端子(L1のG端子)に電灯線アンテナをつないでローカル局を受信してみたところ、音量は並四コイル1個のゲルマラジオと同じくらいでしたが、ローカル局どうしの混信はなくなりました。同調回路を2ヵ所にしたことで選択度がアップし、その分の損失を倍電圧検波回路が補ったということでしょうか。ゲルマラジオでこういう小細工をしてもあまり変わりばえしなくてがっかりすることが多いのですが、今回は選択度の改善が見られたので良かったです。

 下に本機の実体配線図を掲げます。二つのコイルの結合を避けるため、L2は横向きに取り付けました。また検波回路の部品は5Pの立ラグ板にまとめました。木の台の大きさはタテ90mm、ヨコ130mm、厚さ10mmです。

 実体配線図

 (2006年8月13日)