ブレッドボードラジオその他の実験と製作

トランジスタhFEチェッカーの製作

 シリコントランジスタのhFE(直流電流増幅率)を調べるための測定器を作りました。固定バイアス回路を組んで一定のベース電流を流し、コレクタ電流をメーターで読む方式です。

写真1

 上が完成品の写真です。NPN/PNP切替スイッチを測定するトランジスタの極性に合わせ、トランジスタをつないでプッシュスイッチを押すと、メーターが振れてhFE値を表示します。
 トランジスタの接続には、ステレオ用のプラグ・ジャック、およびICクリップを用いました。ケースの大きさは50x75x30mmです。

回路図

 本器の回路図は上記の通りです。電源は単4電池2本(3V)ですが、LEDを用いて約2Vの定電圧を作り、これが測定回路の電源電圧になります。
 トランジスタをつなぐと、R1(150kΩ)を通して約10μAのベース電流が流れます。コレクタ側にはベース電流のhFE倍の電流が流れるので、ここに電流計を入れておけばhFEの値を知ることができます。メーターの指示が1mAならばhFEは100、2mAならばhFEは200ということになります。
 図ではNPNトランジスタをつないだときの回路を示してありますが、S1を切り替えてPNPトランジスタをつなぐと、コレクタとエミッタの極性が反対になります。

 本器に使用したメーターはラジケータとよばれる安い物です。実測してみたところ、フルスケールは0.2mA、内部抵抗は1.4kΩでした。メーターと並列に51Ωの抵抗を接続し、フルスケール6mAの電流計として使用しています。つまりhFEが600のトランジスタまで測定することができます。これでも一応測定器なので、なるべく正確な測定ができるようにメーターの目盛板を書き直しました。でも安物のメーターなので目盛りが等間隔になりません。

 下に、内部の写真と実体配線図を掲げます。

実体配線図 写真2

 本器の製作に使用した部品は下記の通りです。

 (2005年12月23日)