ブレッドボードラジオ電源器の製作

真空管ラジオ用電源器 その2

 ヒーター電流の定格が150mAのトランスレス球を使うための電源器を作りました。

 B電源回路は前に作った6.3Vヒーター用電源器と同じですが、ヒーター電源はコンデンサの定電流特性を利用した回路になっています。真空管のヒーターはすべて直列に接続して点火します。ヒーター電圧の合計が大きいときはコンデンサの容量も大きくする必要があるので、スイッチで2段階に切りかえられるようにしました。だいたい40V以下のときはLoに、それ以上のときはHiにします。

 コンデンサには耐圧が250Vの「メタライズド・フィルムコンデンサ」というのを使いました。容量値の計算は「直列コンデンサによるヒーター点火」のページをご覧ください。ただし、実際の容量は誤差があり、また真空管のヒーター特性にもバラつきがあるので、必ずしも計算通りにはいきません。

 コンデンサによるヒーター点火は、抵抗器で電圧を落とす方式と比べると、発熱もなく、またスイッチON直後のラッシュ電流もないという利点があります。また、ひとつの容量値で比較的広い範囲のヒーター電圧に対応できます。実際に自作ラジオにつないでテストしてみたところ、ヒータートランスを使ったものに比べて多少ハムが目立つ傾向があるものの、特に問題なく動作しました。ただ、電源を入れてからラジオが鳴り出すまで20秒ほどかかります。ヒータートランスを使った場合は12秒ほどで音が出ます。

 ケースの寸法は6.3V用電源器と同じですが、トランスがないので軽量です。

電源器の回路図

電源器の写真

 (2004年7月15日)

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