(2005年11月13日)
30VのB電圧で動作する再生検波式の2球ラジオの実験をしました。検波管は6BH6、出力管は6AK6です。通常のB電圧(約130V)で動作する同じ構成の2球ラジオと回路も定数もほとんど同じです。
2mのワイヤアンテナをつないで受信してみると、ローカル局は十分な音量で聞くことができました。双3極管の単球ラジオを130Vで動作させたときと同じくらいの感じです。夜間にはバンドの上のほうで遠距離局も受信できました。これまで12V動作の真空管ラジオをいくつか実験しましたが、普通のラジオ用真空管を12Vで動作させてスピーカーを鳴らすのはちょっと苦しいものがありました。しかし、B電圧を30Vにアップするとがぜん実用性が出てきます。
ただ、本機では出力管のバイアス電圧が1Vしかありません。2mのアンテナをつないでローカル局を受信すると検波管の出力電圧が0.3Vくらいになるのでぎりぎりです。これでも普通に室内で聞くには十分な音量がありますが、アンテナを長くしてもっと大きな音を出そうとすると音が歪んでしまうおそれがあります。
電源は別項「真空管ラジオ用30V電源器」を接続しています。