6BJ6で高周波増幅、6BH6でグリッド検波、6C4で低周波増幅してスピーカーを鳴らす高一ラジオですが、前作とは逆に、高周波増幅回路の入力側を非同調にして、検波段にのみ同調回路を付けました。コイルにはTR式中波スーパー用のOSCコイル(赤コア)を使用し、二次巻線を使って再生をかけています。
バリコンは340pFの2連ポリバリコンの片側を用いました。受信範囲の調節のため、コイルの中間タップをアースしましたが、これでも上はぎりぎりでして、配線の仕方によっては中波帯の上端までカバーできません。今回のラジオの受信範囲は520〜1570kHzになりました。
コイルがシールドされているので、アンテナなしでは小さい音しか出ませんが、15cm程度のビニール線をつなぐだけでローカル局はガンガン鳴ります。感度ボリュームを70%ぐらいに絞ってちょうど良い音量になります。感度を最大にすると、低い周波数も含めて遠距離局がたくさん聞こえました。再生をかけているので、選択度は前作よりも良好です。
高周波増幅なしの再生検波ラジオに長いアンテナをつなげばこのラジオと同じくらいの聞こえ方になりますが、使い勝手を考えればこちらの方が実用的かもしれません。
(2004年10月7日)