前に実験した1石ラジオをいろいろ組み合わせて2石ラジオにしてみました。CR定数は変えずに、前後につなげただけです。
第1図は、トランジスタで検波したあと低周波増幅する2石ラジオです。バーアンテナだけで受信できるかと思ったのですが、ちょっと無理でした。でも、15cm程度の短いビニール線をアンテナ端子につなげば十分な音量で鳴ります。バーアンテナの白タップにトランジスタをつなぐと分離が悪くてだめです。これは、このページの2石ラジオすべてに共通です。
ブレッドボード上の配線図と完成写真は下記の通りです。
第2図は、ショットキーダイオードで検波したあと低周波2段増幅する2石ラジオです。感度は第1図のラジオと同じくらいなんですが、「シー」というノイズが耳につきます。高い周波数で発振しているのかもしれません。ところどころバイパスコンデンサを入れてみたりしましたが、改善されませんでした。ラジオの上に手をかざすと少し静かになります。
それと、トランジスタの電流値の合計が合いません。テスタをつなぐと動作状態が変化するのでしょうか。やはり多少不安定なところがあるようです。
ボード上の配線と完成写真は下記の通りです。
第3図は、高周波増幅したあとトランジスタで検波する2石ラジオです。さすがに高周波増幅をつけると感度が上がりますね。ローカル局はバーアンテナだけでもちゃんと受信できます。ゲルマラジオより少し大きい程度の音量ですが、静かな室内ならなんとか使えそうです。もちろん、アンテナ線をつなげばガンガン鳴ります。
ボード上の配線と完成写真は下記の通りです。
第4図はダイオードで検波するタイプです。これは第3図のラジオより大きな音が出ます。バーアンテナだけで十分実用になり、ノイズもないし選択度も良好で聞きやすいラジオです。
ボード上の配線と完成写真を下に示します。
第5図は、ダイオードを2個用いて倍電圧検波にしたものです。若干音が大きくなりますが、1石ラジオで実験したときほどの変化は感じられませんでした。時間をおいて聞き比べると、第4図の回路との違いがわからないかもしれません。
このラジオは、構成としては1石レフレックスと同じなんですが、感度は1石レフレックスより劣っています。CR定数をもっとよく調整する必要がありそうです。
第6図は、FETで高周波増幅する2石ラジオです。このラジオは第4図や第5図のラジオよりさらに大きな音が出ます。これでなんとか1石レフレックスと同じくらいの感度になりました。ただし選択度は本機のほうが優れています。
高周波増幅1石ラジオの実験では、普通のトランジスタでもFETでもあまり変わりがないように感じましたが、今回第4図の回路と第6図の回路を比べると明らかに違います。後ろにつながる回路との相性の良し悪しがあるのでしょうか。
ボード上の配線と完成写真は下記の通りです。
(2005年1月5日)