ブレッドボードラジオ真空管・高一ラジオ

6BJ6-6BH6-6C4 複同調グリッド検波高一ラジオ

 6BJ6で高周波増幅、6BH6でグリッド検波、6C4で低周波増幅してスピーカーを鳴らす高一3球ラジオです。2連バリコンを用いて、高周波増幅段と検波段の両方に同調回路を設けました。再生はかけていません。

 アンテナコイルと検波コイルはともにTRスーパー用のOSCコイル(赤コア)、バリコンは340pFの等容量2連ポリバリコンです。受信範囲の調節のため、コイルのアース側に近いところから出ているタップにバリコンをつなぎました。また、2連ポリバリコンはユニット間のシールドに不安があるので、ケースの側面に薄い銅板を貼り付けました。このアイディアはある雑誌に出ていたものですが、一定の効果はあるようです。
 高周波増幅回路のプレート負荷には10mHのチョークコイルを用い、次段とは10pFのコンデンサで結合しました。

 このラジオは前に作った単同調高一ラジオより高感度です。アンテナ端子に15cm程度のビニール線をつなぐだけでローカル局はガンガン聞こえます。夜間には遠距離局もたくさん受信できました。これまでのラジオでは感度が悪かった低い周波数でもけっこう聞こえました。再生はかけていませんが、同調回路が2ヵ所あるので、再生検波並みの選択度を有しています。

 その一方で欠点もあります。まず、ダイヤルの上半分では感度ボリュームを最大にすると発振してしまいます。実験の前にいちばん心配したのはこの点でした。やはりポリバリコンとブレッドボード配線では限界があるのでしょうか。また、高感度になった分、ノイズ(回路内部のノイズとACラインからのノイズ)が目立つようになりました。

(追記 2004年11月17日)
 2連バリコンの代わりに、独立した2個のバリコンを使って上記と同じラジオを組んでみましたが、やはり感度ボリュームを上げると発振してしまいました。発振が起きる時点のボリューム位置も、2連バリコンを使ったときとほとんど同じです。てっきり、2連ポリバリコンの構造のせいで発振するのだと思っていたのですが、原因はどうも別のところにあるようです。
 ちなみに、2つの同調回路の利き具合は、アンテナ側、検波側どちらも同じような感じでした。

ラジオの回路図

ラジオの写真

 (2004年9月26日)

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