ブレッドボードラジオ電子工作の基礎知識

ポリバリコンの回転角度と容量値の関係

 私が自作ラジオで使用している各種ポリバリコンについて、回転角度と容量値の関係を実測してみました。これらはいずれも通信販売で普通に入手できるものです。

 容量値の測定にはデジタルテスタの容量測定レンジを使用しました。下の表で「角度%」というのは、ローターが抜けきった状態を0%としたときの回転角度のの割合です。ポリバリコンは180度弱回転しますので、10%は約18度になります。「容量pF」は静電容量の実測値、「容量%」は最大容量に対するパーセンテージです。

 なお、2連バリコンにはトリマコンデンサが付いていますが、測定時には容量が最小の位置にセットしました。これらのトリマコンデンサの最大容量は約15pFです。

  270pF 単連 340pF 2連 スーパー用 2連
ANT側OSC側
角度%容量pF容量%容量pF容量% 容量pF容量%容量pF容量%
07372 85710
10228144 18121522
204316257 31202334
3068253911 46303146
4093346017 61403957
50121449026 77504667
601505512837 92605175
701826617250 108705581
802137822565 122806088
902479028382 138906494
100274100344100 15310068100

 容量変化の特徴がわかりやすいようにグラフにしてみました。340pFの2連バリコンのグラフは下側にふくらんでいます。これは、容量が少ない所で変化が緩やかになることを示しています。こういうバリコンは、ラジオの同調回路に使用した場合、高い周波数でもダイヤルが詰まることがなく、チューニングが楽です。

 スーパー用2連バリコンの容量変化のカーブは非常に特徴的です。放送バンド内のどの位置でも中間周波数を455kHzに保つため、このように作ってあるのでしょう。

容量値のグラフ

 (2004年8月12日)