ブレッドボードラジオ学研電子ブロック

学研電子ブロック〜シグナルトレーサー

 学研電子ブロックを使って、シグナルトレーサーの実験をしました。シグナルトレーサーというのはラジオの故障診断用のツールです。検波ダイオードと低周波アンプからなる回路に入力端子を付けたもので、故障したラジオの各部分に入力端子をあてて音を聞きながら回路の状態を調べます。

回路集No.25「シグナルトレーサー」

 2SC1815を使った自己バイアス1石アンプに検波ダイオードを付けた回路です。入力端子は高周波用 (RFin) と低周波用 (AFin) の2種類あります。ラジオの検波回路より前段を調べるときはRFin、検波後の回路を調べるときはAFinを使用します。クリスタルイヤホンでモニターします。

 図1

 上の回路の動作を簡単にテストするため、空いたスペースにゲルマラジオを組んでみました。回路図とブロック配置図を下に示します。ゲルマラジオの検波ダイオードより前 (同調回路) のテストをするときはRFoutとRFinを接続コードで結びます。検波ダイオードを含めた全体を調べるときはAFoutとAFinを接続コードで結びます。どちらも、ダイオード検波式の1石ラジオとして聞いていることになります。GND側は初めからつないであります。実用的な音量で聞くにはある程度の長さのアンテナが必要です

 図2a

 図2b

 ところで、上記の回路でRFoutとAFinをつないだらどうなるでしょうか。実際にやってみるとちゃんと放送が聞こえました。ただし音は少し小さくなります。これはトランジスタが検波しているためだと思います。逆にAFoutとRFinをつないでみたところ、これもOKでした。やはりダイオードを通る分、音が小さくなりますが。

回路集No.49「1石+ICアンプ シグナルトレーサー」

 No.25の回路にICアンプをつないでスピーカーで音が聞けるようにしたものです。ブロック配置図は、テスト用のゲルマラジオを含めた形で書いてあります。

 図3a

 図3b

回路集No.71「2石+ICアンプ シグナルトレーサー」

 アンプ部分を2石直結アンプにしたものです。この回路は「学研電子ブロック〜低周波アンプ」のNo.68と同じです。回路集の回路図にはR4 (4.7kΩ) が付いていませんでした。ブロック配置図には付いていたのでその通りにしましたが、この抵抗はあってもなくても同じです。

 図4a

 図4b