AVRマイコンICと、これを使って点滅させるLEDを搭載した回路をブレッドボードで作りました。今回のものは別項「USBライターを用いたプログラミング」用にLEDを1個だけ付けたごく簡単な回路です。AVRマイコンICは20ピンDIP型のATtiny26Lを用いました。回路ができたら、AVRライターをつないで動作テストをします。
回路は上図の通りです。AVRマイコンICとAVRライターは、対応する端子どうしを接続します。5P DINジャックの6番目の端子はシールド用のスリーブにつながっています。LEDはPA0(20番ピン)につなぎました。なお、RST端子(ATtiny26Lの場合は10番ピン)とVCC間に10kΩの抵抗(R2)を接続していますが、RST端子は内部でプルアップされているとのことで、この抵抗が接続されていない回路も見かけます。(2007年3月26日追記。その後いくつかのプログラムを動作させてみた限りでは、R2が無くても特に支障はないように思います)。
AVRライターのVCC端子には+5Vが来ていますので、AVRマイコンICの電源もここから取りました。AVRマイコンは、マイコンICを実際に使う回路に挿したままの状態でプログラムの書き込みができます。また、AVRライターのコネクタをつないだままでもマイコンICを動作させることができます。プログラムを書き込んだ後、ライターのプラグを抜いてAVRマイコン単体で動作させる場合は、ブレッドボードの電源端子に外部からDC5Vを供給すればOKです。
下に、ブレッドボード上の配線図と完成写真を掲げます。
完成したらAVRライターをつないで動作試験をします。AVRライターのUSBコネクタをパソコンに、DINコネクタを本器につなぎます。オプティマイズのウェブサイトの「AVRワールド」のページにある「AVREZUSBバイナリ」というファイルをダウンロードして解凍します。下記にリンクを張っておきます。
この中の「avrezusb.exe」というファイルを「C:\Documents and Settings\(ユーザー名)」に入れます。「(ユーザー名)」の部分は自分のパソコンの所有者名の付いたフォルダです。ファイルの置き場所は別にどこでもかまわないのですが、ここに入れておけば後の作業が少しだけ楽になります。
次に、パソコンで「コマンドプロンプト」を起動させます。WindowsXPの場合はまず「スタート」ボタンをクリックし、「すべてのプログラム」→「アクセサリ」と進んで、その中の「コマンドプロンプト」をクリックすると黒い窓が出現します。これがコマンドプロンプトです。
コマンドプロンプト内には一番上にマイクロソフトの著作権に関する記述があり、3行目くらいに「C:\Documents and Settings\(ユーザー名)>」と出ているはずです。この行の末尾にカーソルが点滅していますので、キーボードから「avrezusb -rf」と入力します。「-rf」の前には半角スペースが入ります。入力し終わったらキーボードのEnterキーを押します。今入力した文字列の次の行に、
のように表示されれば成功です(数字の部分は少し違うかもしれません)。これは、AVRライターがその先につながっているAVRマイコンIC(今回の場合はATtiny26L)を正しく認識したことを表わしています。このときのコマンドプロンプト内のようすを下に示します。
これでハード面の準備はすべて整いました。実際のプログラミングについては別項「USBライターを用いたプログラミング」をご覧ください。