ブレッドボードラジオ学研電子ブロック

学研電子ブロック〜水位報知機・断線警報機

 学研電子ブロックを使って水位報知機および断線警報機の実験をしました。いずれもブロッキング発振回路の応用です。回路の形はすべて「タイプA」です。水位報知機の動作の確認は下の写真のようにしました。接続コードの先のチップを割り箸に挟んで、水を入れたコップの上に渡したものです。チップの先5mmくらいが水につかっています。

 写真1

回路集No.27「水位報知機 (イヤホン式)」

 検知端子が水にふれるとブザー音が鳴ります。昔のラジオ雑誌に登場する「雨降りブザー」「お風呂ブザー」のたぐいです。

 図1

 最初の写真のような検知装置で実験してみたところ、電極が水にふれたときの発振周波数は1390Hzでした。音量は十分ですが、すこし音程が高すぎる気がします。C1を大きくすると程良い高さの音になります。ただし消費電流は増えます。下の表の通りです。

C1(μF)0.0050.010.050.1
周波数(Hz)13901150660540
消費電流(mA)0.931.32.73.6

回路集No.54「1石+IC水位報知機 (イヤホン式)」

 上記の回路にICアンプをつないでスピーカーが鳴るようにしたものです。C2, C3が2個直列になっているのはなぜでしょう。発振周波数は、下の回路のとき330Hz、C2をショートしてC3だけにしたとき350Hzでした。たいして変わらないように思うのですが。

 図2a

 図2b

回路集No.69「光と音の水位報知機」

 検知端子が水にふれるとブザーが鳴って電球が点灯する回路です。検知端子の場所がこれまでの回路と違います。周波数は820Hzになりました。

 図3a

 図3b

回路集No.28「簡易水質計」

 検知端子を水の中に入れたときと食塩水の中に入れたときの音の違いを調べる実験です。これまでの回路に比べるとコンデンサの容量が大きくなっています。水道水だけの場合は連続音にならなくて「トトトト・・・」という感じの音が出ます。コップの中に少しずつ食塩を入れていくと、だんだん周波数が高くなって、「ブー」という音になります。たぶん、きれいな水なら音が出ない、不純物(電解質)が混じっていると音が出る、ということなのでしょう。なお、この回路では検知端子を直接ショートするとトランジスタが壊れるかもしれません。

 図4

回路集No.29「エレクトロニックオートバイ」

 これは遊び方が違いますが、回路は上と似ているのでここで取り上げることにします。検知端子を両手で軽くさわったり強くさわったりすることでオートバイの音を出そうというものです。回路集に載っていたのは下の左の回路です。しかしこの定数では音が低すぎるようです。端子を強く握っても「ブッブッブッブッ」くらいの音にしかなりません。右の回路はCRの定数を変えたもので、このほうが好結果が得られました。でもオートバイらしい音を出そうと思うとさわり方の調節がかなり微妙です。ブロック配置図は右の回路のものです。

 図8a

 図8b

回路集No.53「1石+IC断線警報機」

 断線警報機というのは、つながっていた線が切れたことを検知してブザーが鳴る装置です。検知端子間を導線でつなぐと、トランジスタのベース〜エミッタ間がショートされるので回路は発振せずブザー音も鳴りません。端子間をつないでいる線をはずすと「ブー」と鳴ります。この回路はR2以外はNo.54と同じで、検知端子の出し方だけを変えたものです。やはりC2はあってもなくても同じような感じです。発振周波数は250Hzと少し低くなりました。

 図5a

 図5b

回路集No.78「光と音の断線警報機」

 線が外れるとブザーが鳴って電球が点灯します。回路はNo.69と同じタイプです。発振周波数は910Hzです。

 図6a

 図6b

回路集No.85「光と音の断水報知機」

 水位報知機と逆の動作をする回路です。普段は検知端子を水の中に入れておき、水位が下がって検知端子が水の上に出るとブザーが鳴って電球が点灯します。上のNo.78とほとんど同じ回路です。C1の値だけが違います。発振周波数は1080Hzでした。

 図7a

 図7b