タイマーIC・NE555を使った単安定マルチバイブレータ (タイマー回路) と、フリップフロップの実験をしました。なお、部品ブロックに使われているICは回路集ではNE555となっていますが、現物の型番は確認できませんでした。中国製とのことなので、同等品の安いICが使われているかもしれません。
555にタイマー動作をさせる実験です。キースイッチ (SW1) をチョンと押すとLEDが点灯し、一定時間がすぎると自動的に消灯します。回路集どおりの定数で点灯時間は約0.6秒でした。SW1を0.6秒以上長押しすると、押している間じゅうずっと点灯していて、スイッチを放した瞬間に消灯します。この点はトランジスタ2石の単安定マルチとは動作が違います。C1, R2が大きいほど点灯時間が長くなります。下の表の通りです。容量値・抵抗値にだいたい比例しているようです。
C1 (F) | R2 (Ω) | 点灯時間(秒) |
10μ | 47k | 0.6 |
10μ | 80k | 1.0 |
10μ | 560k | 7.3 |
47μ | 10k | 0.6 |
47μ | 47k | 2.6 |
47μ | 80k | 4.3 |
47μ | 560k | 30 |
上の回路は電源スイッチとは別にタイマーのスタートスイッチがありますが、下記は電源を入れると同時にタイマーがスタートする回路です。キースイッチのところがコンデンサに変わっています。LEDの点灯時間は2.6秒でした。再スタートさせるときは電源スイッチを一度切って入れ直します。
タイマー回路とCdSを組み合わせました。CdSの受光口を指でふさぐと、LEDが2.6秒間点灯します。CdSの片側と電源マイナス間を接続コードでつなぎます。
この回路はICのTh端子 (スレッショルド) のはたらきを確かめるためのものです。10kΩボリュームでTh端子の電圧を少しずつ高くしていき、どの時点でLEDが点灯するかを調べます。電圧値はメーターで読み取ります。はじめにボリュームを最小 (左端の位置) にしておいて電源を入れます。LEDが点灯するので、SW1をチョンと押して消灯します。ボリュームを右へ回していくと、Th端子の電圧が電源電圧の2⁄3 (4V) になったところでLEDが点灯します。いったん点灯すると、ボリュームをどこへ回しても消灯しません。LEDを消すには、Th電圧を4V以下に下げた状態でSW1を押します。
私が持っているEX-150はメーターが壊れていたので別のものと取り替えてあります (別項「学研電子ブロック〜メーターの取替え」」参照)。上の回路図はオリジナルのメーターを使うときの回路図です。私はR1を47kΩに変えて実験しました。こうすると、私のメーターはフルスケール9.7Vの電圧計になります。ボリュームを右端へ回すと (6Vのとき) 針は80%くらい振れます。LEDが点灯する4Vのときの振れは約60%でした。
上のNo.19と逆の動作をする回路です。Th端子の電圧が電源電圧の2⁄3 (4V) より低いとき、SW1をチョンと押すとLEDが点灯します。ボリュームを右へ回してTh電圧が4Vを超えるとLEDが消えます。いったん消えると、ボリュームの位置にかかわらず消えたままです。もう1回点灯するには、Th電圧を4V以下に下げてSW1を押します。