AVRマイコンでLCD・液晶ディスプレイに文字を表示するプログラムを実験するための回路を製作しました。AVRマイコンICはATtiny26L、LCDユニットは秋月電子通商で販売しているサンライク社のSC1602BSLB(1000円)を使用しました。これが最も入手しやすいと思います。表示は16文字×2行でバックライト付きです。入力スイッチも付けました。
マイコンIC | LCDユニット | ||
5 | VCC | 1 | VDD |
6 | GND | 2 | VSS |
18 | PA2 | 4 | RS |
17 | PA3 | 6 | E |
14 | PA4 | 11 | DB4 |
13 | PA5 | 12 | DB5 |
12 | PA6 | 13 | DB6 |
11 | PA7 | 14 | DB7 |
回路は上記の通りです。ネットでいくつか見た中で一番簡単な回路にしました。LCDユニットとマイコンICは8本の線でつながります。マイコンIC側の端子はどれでも好きなものが使用できます。プログラムを組むとき自分が接続した通りに設定すればOKです。今回はブレッドボードでの配線のしやすさを考えてポートAに並べてみました。両者の端子の対応は左記の通りです。LCDのDB0〜DB3は無接続です。なお、LCDの説明書ではプラス電源端子は「VDD」、マイナス電源端子は「VSS」と記されています。
LCDユニットのコントラスト端子(3番)は、本来はVSSとの間に可変抵抗をつないで文字の濃さを調節するのですが、ここではダイオード1本で簡単に済ませています。ダイオードは小信号用のシリコンダイオードなら何でも使えます。R/W端子(5番)はVSSにつなぎます。バックライト端子はアノードをVDDに、カソードは22Ωの電流制限抵抗を介してVSSにつなぎました。これで十分な明るさになります。電流は40mAほど流れます。
AVRライターは別項「USB接続AVRライター」の使用を想定しています。この場合マイコン回路やLCDの電源(DC5V)はライター側(パソコン側)から供給できるので、この回路に電源をつなぐ必要はありません。
LCDユニットは小さいパネルに取り付けてブレッドボード用の端子付きリード線を出しますが、その前にLCD基板の裏側の配線が数ヵ所あります。下に実体配線図を示します。
まず基板左側、「J3」と書かれた部分にハンダを盛って隙間を埋めます。ここをショートすることによってLCDのバックライトのアノード(A)とLCD本体のVDD(電源プラス)端子がつながります。次にカソード(K)の右横の「R9」の部分にR1(22Ω)をハンダ付けしますが、VSS(電源マイナス)側はどこでもいいので、広くてはんだ付けしやすいところを使えばいいと思います。続いて基板右側、3番端子とVSS間にD1をハンダ付けします。3番端子側がアノードになります。最後に5番端子とVSSをジャンパー線でつなぎます。
ここまで終わったら、1, 2, 4, 6, 11, 12, 13, 14番の各端子にブレッドボード接続用のリード線を取り付けます。下に基板裏側の写真を掲げます。
ブレッドボード上の配線図と完成写真は下記の通りです。上半分は「入力スイッチテスト用回路」と同じです。
簡単なプログラムを組んでLCD画面に文字を表示してみたようすです。カメラの三脚が反射して画面に写り込んでしまいました。